お箸の「作法」がお箸に対する敬意や愛情の形なら、
ここで紹介する「嫌い箸」とは、周囲に対するマナー、「行儀」です。
たくさんあって難しく感じてしまうかもしれませんが、細かい禁止事項にとらわれず、
同席している人とおいしく楽しく食事ができるよう、頭の片隅に入れておきましょう。
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汁物などで箸を洗う所作。
箸を持ったままおかわりをする所作。
いったん取りかけてから他の料理に箸を移す所作。
両手で箸をはさみ、拝むようにする所作。
食事中に箸を床に落とすこと。
大皿から料理を取り分ける際、箸を上下逆さにして使うこと。神仏と食事を共にするという信仰的意味では上は神仏が使う側である。取り箸を使うのがマナー。
食器の縁に口を当てて、箸で掻き込む所作。また、箸で頭をかく所作。
ひとつの料理ばかり食べ続けること。「ばっかり食い」「片付け食い」「一丁食い」は食事作法のマナー違反です。
箸先を噛む所作。
箸を一度料理に付けたのに食べないで戻す所作。
箸をくわえること。または箸を口にくわえたまま手で食器を持つ所作。
食器に盛ってある料理を箸でかき回し、自分の好きなものを探り出す所作。
箸で口に大量に料理をほおばり、さらに箸で奥へ押し込む所作。
器や鍋の中の料理を箸でかき回して探る所作。
箸で人・ものを指し示す所作。
箸を料理に突き刺して食べる所作。火の通り具合を確かめているようにも見える。
取箸を使わずに大皿の料理を個人の箸で取ること。(場合によっては「直箸で」とすすめられることもあります。中国や朝鮮半島では直箸が友好の証でもあります)
骨付き魚の上側を食べた後、骨越しに裏側の身をつついて食べる所作。
箸を爪楊枝代わりにして歯間をせせる(尖ったものでつつく)所作。色んな料理を箸でせせる所作。
膳の向かいにある料理の器を手で取り上げないで箸で取る所作。
箸を食器やテーブルに突き立てて揃えること。
箸で食器を叩き音を出す、またはその音で人を呼ぶ所作。昔から「茶碗を叩くと餓鬼が来る」と言われ、悪霊を招くとされている。
木と竹など異質の箸を一対にして使うこと。火葬後の遺骨を拾う時は違う箸を一対にして用いる。
箸をナイフとフォークのように両手に1本ずつ持って料理をちぎる所作。
箸をなめる所作。
箸の先から汁をぽたぽたと落としながら口に移す所作。
二本の箸を幼児の様に握って食べる所作。古来、食事中の握り箸は攻撃の準備とみなされた。
箸渡し(はしわたし)
合わせ箸(あわせばし)
拾い箸(ひろいばし)
箸から箸へ料理を受け渡すこと。火葬後の遺骨を拾う時には箸から箸へ遺骨を渡してから骨壺に納めます。
嫌いなものを箸でよけること。
食器の上で二人一緒に同じ料理をはさむこと。
箸を手の甲より高く上げる所作。
箸先についた汁などを振り落とす所作。
どの料理を食べようかと迷い、料理の上で箸をあちこちと動かす所作。 「惑い箸(まどいばし)」「なまじ箸」とも言う。
箸に付いた米粒などを口でもぎとる所作。これを行わないために食事の最初には汁物をいただく(箸を湿らせる)のが作法とされる。汁をすする際には箸は用いないという作法もあるため矛盾がある。
箸を持った手で同時に器も持つこと。
食事の途中で箸を食器の上に渡し置くこと。「もういりません」という意味になる。懐石での八寸では取り箸が渡し箸で共されます。