第11回箸川柳大賞発表

兵左衛門

11回を迎えた箸川柳、今回は3,228句のご応募がございました。この箸川柳を支えていただいてます皆さまにお礼申し上げます。ありがとうございます。 去年後半からの流行語や今年前半に開催のイベントや流行った映画、フレーズなどを活用し、皆さまの機知に富んだ作品が数多く集まりました。

兵左衛門社内での厳正なる審査の結果、大賞ほか、各賞が決定いたしましたので発表させていただきます。



奈良県 ペンネーム/こぶんちゃん様、
おめでとうございます!

大賞賞品/箸職人が作るオリジナル(大賞川柳入)の携帯箸「八四郎(はしろう)」セット

講評/ディズニーの人気映画「アナと雪の女王」主題歌「Let It Go」のフレーズ「ありのままの姿見せるのよ」を取り込み、パロディーでありながら、箸文化の本質に迫る内容は、時代の流行を取り入れながら見事に「箸川柳」の思いを言語化しています。わずか十七音の中に、時代の空気と日本文化を描きあげました。

講評/2020の東京五輪招致決定は新しい時代の息吹として日本に活力を与えています。作品は、招致活動で流行語となった「おもてなし」を通して、外国の方の言語面でのサポート並べ、「箸使い」という食文化面での貢献を見据えているような大きな句です。

講評/14歳のジュニア作品。洋風の生活や食文化が広がっている昨今、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあり、見直されています。こういった時代の風を感じ取る若い目の素直な表現がいいですね。

優秀賞賞品/箸職人が作る優秀賞川柳入り箸セット

評価/ころがりながらニャッと笑っている、丸い里芋の、握り箸をバカにしているような光景(顔)が目に浮かびます。 皮肉っぽくてユーモラスで面白く、川柳らしい作品だなと思いました。

賞品/受賞された方の名前を入れたお箸+近藤氏の著書

近藤珠實(こんどうたまみ)氏

『清紫会』新・作法学院学院長。 作法をより現代社会にマッチしたものとするため、新作法「清紫会」を結成。新・作法学院で生徒指導の傍ら、テレビ、講演、執筆、社員教育などで活躍中。

評価/オジサンである私の目から見て、最近の女性が、男性の前で「ぶりっこ」するような姿は遠くなったような気がしますが、31歳男性の目から見ると、やはり男性を意識して「マナーモード」と見えます。フルパワーの女性の恐ろしさや如何に。

賞品/受賞された方の名前を入れたお箸+尾藤氏の著書

尾藤一泉(びとういっせん)氏

川柳家。 川柳「さくらぎ」主宰。川柳学会専務理事。女子美術大学、武蔵野美術大学非常勤講師。Web川柳博物館。著書に『川柳総合大辞典』、『親ひとり子ひとり』、『門前の道』ほか。

評価/結びの言葉「二本」をあえて一膳としなかった所がオリンピックへ向けての日本発信の重要な点であります。片仮名の「ニホン」にしていると最優秀かと思います。

賞品/orijinaru

三田村氏が描いたオリジナルお箸+著書



三田村有純(みたむらありすみ)氏

東京藝術大学美術学部教授。 日展評議員・日本現代工芸美術家協会評議員。日本漆文化研究所副理事長。

評価/箸の仕事に従事し50余年、その胸の内を見透かされたような作品です。実際に採用されることを目指し、 これからも本業に邁進していくとの想いを駆り立ててくれた一句であります。

賞品/受賞された方の名前を入れたお箸

賞品/入選された方の名前を入れたお箸

※順不同

作品 お住まい
/お名前orペンネーム(年齢)
巣立つ子に持たせた箸と母の味 北海道/柳月さん(49)
長すぎる箸とスピーチ持て余す 愛知県/すみれさん(62)
七難を隠す乙女の箸仕草 東京都/4onさん(22)
フォークからちょっと見ぬ間に孫は箸 東京都/よったんぼうや(73)
割り箸のように勘定割る上司 東京都/大和 六三四さん(50)
焼き魚外科医のような箸さばき 千葉県/おーぶさん(50)
ありがとう箸持つ国に育てられ 千葉県/たかぽこさん(48)
「おもてなし」世界に箸の「おすそわけ」 千葉県/中村さん(79)


※順不同

作品 お住まい/お名前orペンネーム(年齢)
ゲームより箸が上手な孫自慢 福島県/さねかずらさん(56)
マイ箸を持って気楽なひとり旅 北海道/佐倉井 高帆さん(78)
百日(ももか)から介護食まで箸と生き 熊本県/歌仙草さん(61)
うれしいね和食と箸のおもてなし 神奈川県/ひっくり蛙さん(65)
良縁もしっかり掴む箸美人 大阪府/ほほえみさん(38)
ままごとのパパはかわいい握り箸 愛知県/紫敷布さん(53)
日中韓お箸で食事出来る仲 兵庫県/南泉子さん(68)
和の文化箸と布団の上げ下ろし 東京都/まほろばさん(54)
マイ箸で地球のエコに参加する 神奈川県/怪傑もぐり33世さん(43)

総評
兵左衛門さん主催の「箸川柳」も11回を向かえ、多くの作品を拝見してきましたが、句が、だんだんと上手くなっていることに驚かされます。「箸」という比較的限られた題材にも関わらず、「時代」の空気を的確に捉え、その年々の「今」を十七音に定着してきました。今年の対象は、流行のフレーズから。どんなに「ありのまま」が素晴らしくとも、伝統の「箸づかい」は別格でした。五輪や世界遺産といった新しいテーマもしっかりと入っています。入選、佳作では、日常のちょっとした気分が、川柳の形で描かれ、庶民の心の共感として伝わってきます。
特別審査員/尾藤一泉